Site map
English
| HOME | What's New? | Critical Stuff | Close-up | New Car Tests | Driver Training | Racing |
| Circuit Oz | Car Culture | Lifestyle | Contributors | About Me | Links | Contact Us |
What's New?

日産ピボは、名作「2001年」からの影響?

もうバックしないで済む不思議なクルマ

東京モーターショーで発表された、かわいい電気自動車「日産ピボ」をご存知ですか? リチウム・イオンの電池とスーパーモーターを採用する、3人乗りのこのコンセプトは、クルクル回転するキャビンが見どころ。それはどういうことかというと、つまりバックする必要がなくなったということ!「えっ、本当にそうなの?バックしないで済む?いいわね、すぐ乗ってみたい」という女性の声が、会場でいかに多く耳にしたことか!バックすることが嫌いな女性が、とにかく多いらしい。それは事実だ。

そういうピボに乗ってみないか、という連絡が日産から来た時、ほとんど考える必要はなかった。それはやっぱり、近未来から来たかのように見えるピボに乗ってみたいよね。

しかし、川崎市の日産座間スタジオに入って、その光景に驚いた。その白いスタジオに待機していたピボは、近未来から来たというよりも、僕の目には36年前の名作「2001年 宇宙の旅」のワンシーンを再現したように映った。覚えている読者は多いだろうが、同映画の最後の方に、とても印象的な白い寝室のシーンがある。その真っ白の寝室には、ピボにかなり似た小型宇宙船(英語ではポッドと呼ぶ)が置いてある。あまりにも妙な光景だったので、僕は数分見入っていた。目の前のシーンに欠けているのは、デーブという宇宙飛行士だけ。でも、日産のデザイナーに聞いたら、ピボにはそういう映画からの影響は全くないと言い切る。

さて、試乗だ。実際、運転席に座ってみると、不思議なことにますます「2001年」の雰囲気になっていく。これはクルマというより、宇宙船のような感じがする。ハンドルもクルマ的な「0」型ではなく、飛行機の「U」型式だしね。メロンみたいに丸いキャビンと宇宙船のようなインパネの後ろから外を眺めた時、2001年のもう1つのシーンを思い出した。狂ってしまったハル9000という「喋るコンピュータ」が、ピボに似た小型宇宙船(ポッド)で外から母船に戻ろうとするデーブ飛行士を入れないことにする。静かに回転するピボに座っている僕はまさに、音のしない宇宙にいるデーブになったような気分だった。だから、「ハル、ドアを開けてくれ」という有名な台詞を言うデーブの怖さを、想像した。

 

近未来的フォルムに搭載された最先端テクノロジー

ところで、映画の話は置いておくとして、ピボの完成度や走りは大変優秀だ。ドアの開閉、回転するプロセス、そして実際走行する動きの全てがスムーズで気持ちがいい。「日産は何でこの不思議なクルマを作ったか」と聞くと、最先端のバイワイヤ技術を見せるためだという。1台のクルマに4つのバイワイヤ技術、つまりアクセル、ブレーキ、シフト、そしてステアリングを搭載したコンセプトは初めてだそうだ。シフト・バイ・ワイヤやブレーキ・バイ・ワイヤがすでに市販車には採用されてはいるが、ステアリング・バイ・ワイヤだけがまだ認可されていない。

*

*

だからこそ、このクルマで注目して欲しいのだと、日産側は語る。そういうピボはいまのところ、最高速は20km/hだけど、日産が言うには100km/hまで可能。でも、20km/hで充分だと思う。このままで使い道を考えた。プロのゴルフ・トーナメントの特別カートだ。タイガーウッズが乗り込んだピボが第2ホールのグリーンにたどり着くシーンは想像できますか?問題は一つだけ。バッテリーが1時間しかもたないということ。そうなると、第10ホール前に、バッテリーは切れてしまう。電気自動車は魅力だけど、走行距離だけがネックだよね。でも、ピボはバックしないで済むから、許そうか…。

 

 

戻る

 

COPYRIGHT(C)2004 PETER LYON ALL RIGHTS RESERVED.